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静かなサンクスギビング休暇、大学のレジデンスに住む中国人家族の家にお茶しにいった。そこの息子Davidと娘が同級生という縁。お父さんは核技術のサイエンティストだが国際安全保障の専門家で、清華大学で教えているエリート中のエリート。プリンストン大学のWoodrow Wilson Schoolに滞在中である。お母さんのクレアも中国伝播大学で教える、メディアスタディの専門家。アカデミックな家族である。
クレアと私で教育談義に花を咲かせているうちにあっという間に夜になり、中国に出張中のLeeが帰ってきた。北京のアパートから、デイビットがこれまでに集めたプラスティックのミニチュアのコレクションを一式持ってきた。戦争ごっこしようとデイビッドが言い始める。バットルフィールドセットが中にあるのである。僕は緑の兵隊、で花は、赤ね、といって、中立線を決め、隊形を作り始めた。並べてみると、緑が100体ぐらいあるのに対して、赤が10体ぐらいしかない。しかも、戦車など大量兵器まで緑の陣地。 娘が、口を尖らせていう。「It's not fair at all.」 「戦争にね、決してフェアってことはないのよ、ハナ。デイビッド、孫子って知ってる?」 ここ1週間、悶々と孫子を読んでいた私である。お父さんのLeeの目がきらりと光る。 「うん。」 「孫子が、相手が大勢で、圧倒的に見方の数が少ないときにどうしたらいいっていったと思う?」 「撤退、逃げろ, !ゲームを続けたかったら、何か手を変えないといけないわ。」 「この大きな動物たちを使ったら?」、いっぱいいるよとお父さん。 「やったー。」 援軍の到来で、兵士の数が一挙に増え、娘は、二軍の間に直線的に動物たちを並べはじめた。 「ハナ、どうしてこんなに真ん中に動物を並べるの?」 「兵隊を守るため。」 「でも動物が撃たれちゃうじゃない。撃たれちゃったら、もう兵隊がいなくなるよ。」 「いいよ、こちらも兵隊を殺すから。」 「どっちが勝つの。」 「数が多いほう。」 「せっかく、援軍がきたのに、これだとはじめの状況に戻ってしまうじゃない?」 「孫子の教えその2、できるだけ、兵士の数を減らさないように戦うこと。」 「でも戦ったら数は減っちゃうよ。」 「戦わずに勝つにはどうしたらいいと思う?」 「うーん、わからない。」 「孫子の教えをもう一つ教えてあげようか。味方の数がとても多いときには、相手を包囲すべし。」 「どうして囲むの。」 「逃げられなくするの。」 娘は、嬉々として、色とりどりの動物ミニチュアで兵士たちを取り囲こみ始める。 「私の勝ち!」 Davidが怒る。 「じゃあ、ボクは恐竜を使うよ。」 「どんな恐竜なの。」 「火を噴いて、全部焼き尽くすぐらい強いの。」 ここで、国際協調理論の専門家であるお父さんがニコニコして登場する。 「さあ、今がalliesのタイミングだよ。」 「何か、人よりずっと、動物とか恐竜の方が多いね。」 そう、それが今の世界なんだよ。動物や恐竜が全部ミサイルだの爆弾だの武器だと想像してごらん。 ////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 日本人が中国古典に拘り、中国人が、ポストアメリカの覇権理論にこだわる。何だか笑えた。
by tigress-yuko
| 2005-11-26 00:00
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