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Saturday, December 17, 2005
今年最後のプライベート・レッスン。来年はいよいよ実践での状況に対処するための型をならう。今日はそのイントロ。 ■接近戦 フェンシングの基本は、ディスタンス保持。距離を保たないと相手から自分を守れないから当然である。だから、剣の動き、身体の動きも距離を保った状態での攻撃・防御の基本をしっかり身につけないといけない。でも、実際の試合では、カラダの距離が近接した状態になってしまうこともある。これをどうするか。 今日は、2の動きをならった。相手の腕が若干ドロップしているときを狙う、8ラインと同じなのだが、肘をまげたまま、グイッと右側に相手のブレイドを取っていってしまって、それで、腕を曲げたまま肩を動かし、ぐいっと相手の右側の体にブレイドを差し込む。隠密が、相手に忍び寄っていってやおら、剣をたて、わき腹にぐさりとやるような動き。ブレイドが長いので、肘を曲げたまま、相手の体に接近しなければならない。 はじめ、これは、なんだ、と動きがぜんぜん分からなかったけど、相手の剣をロックしたたま、わき腹をさす、という理屈がわかったら、ポイントがつかめ、一発でできた。前世は刺客? 接近戦の型をいくつかみせてもらったが、もう、わざとらしい殺陣にでてきそうな奇矯なものばかり。こんなん、本当に使えるの、という感じ。2と8の違いは、どのくらい相手に近寄って止めをさせるかの違いらしい。でも、こんなすごい動き、試合で一度も見たことがないわ、というと、 これは、必殺剣なんだぜ、50年前ぐらいまではよく使われていたのに誰も使わなくなってしまった技なんだよ。ボクが若いときに宿敵の20歳上のフェンサーがいて、彼はナショナルチャンピオンだったんだけど、どうしても勝てなかったんだ。その彼がこの技の名手でね。 と嬉しそうに教えてくれた。けど、本当に、こんなの使えるかしら・・・。5なんてもっとすごい。相手にもう突かれそうになっているのをベルガードでかろうじて抑えている剣を、ぐいっと手首で反対側に返して、相手の胸を突くっていう、何かもう、フェンシングのラテンダンスの世界。 ■おさらい (1)突きの際の腕の角度 腕が内側に入ってしまう問題は、肩を前に出して突いてしまうからだけれど、これだと、ぜったいにポイントコントロールが利かなくなるし、相手の左のラインしか狙えなくなってしまうからだめだ。 鏡をみて腕の角度がわかれば解消される。自分の身体を自分で見られなくて、自分の姿を自分の内的イメージとして把握することが大切らしい。これはヴァイオリンも同じ。自分の中で捉えているからだの形と、目で捉える外形にずれがあるのはどうしてなのだろう。 ヨーロッパの身体の内的イメージとしての捉え方はメカニックな動きを体感するというものっぽいが、日本のお能とかは違うような気がする。世阿弥とか、確か自分の中に自分をみるもう一つの目を持てとかいうんじゃなかったっけ?私はどちらを使っているのだろうか。 (2)ブレードとフットワークのコンビネーションワークの問題 footwork→bladework→extensionの順番を絶対間違わないこと。 bladeworkは最小の動きで、まわすのではなく、あくまでも前に剣を進める動きが主である。 もっと、動きをスピードアップしなければならない。ブレイドの動きは最小限度にしないといけない。最後の最後までとっておく。ポストポーンメントだ! ■Chuckのコメント ブレイドワークはかなりできている。フットワークがだめ。ナショナルチャンピオンクラスのフェンサーを見ると、結局はすばやい足の動きができるかで決まる。距離をはかりながら前後にもっと動けるようにならないといけない。来年7月に帰るまでにボクのできるかぎりのわざを教えてあげるよ。あと半年ですっごく戦えるようになるぜ、ということ。ぐっときた。 ■今年を振り返って 4月末に思いがけない成り行きでフェンシングを始めて、夏休みのブレイクをひくと、7ヶ月ぐらい続けている。4月から夏休みまでは、マシーンでの筋トレを平行してやっていて、ボディコンディションが最高だった。9月からは、仕事の進捗状態にかなりあせっていてずっとパソコンに向かう生活。背中と腰がいつもがちがち。ちょっとやそっとのウオーミングアップではだめ、結局身体の調整がうまくいかないまま過ぎてしまった。かなり苦しい1タームだった。 フェンシングにこんなにはまったのは、このスポーツの理論志向や個人志向、要求される身体と自分とのフィットなどいろいろあるが、先生のChuckがチャーミングでフェンシングを愛していて、こんな年を取ってゼロから始めた私をすっごく励ましてくれたからだと思う。日本だったらありえなかっただろう。日本やドイツなどと違った、いい意味でのアマチュアリズムがあり、人によって教え方とかにうんと差がありそうだけど、どんどん実戦を積ませていくやり方は、いいものだと思った。 6月までは週1でグループレッスンをやっていただけだったのを、7月にプライベートレッスンをお願いするようになって、ぐんと力がついたと思う。7月に、「来年夏に帰るんだけど」と言ったら、「 ええー、こんなに一生懸命教えてるのに、帰っちゃうなんて。」と一瞬、本当に悲しそうな顔をした。それからは、「来年までにできるところまでやろう。」というノリで引っ張っていってくれる。師と言うのは偉大だと思う。 7月からEpee変えたのだが、早く決めて良かった。ゲームのうちで一番古い形で、剣の切っ先を変えれば実戦ができる。そのことからきている、ルールのシンプルさ、ぎりぎりに研ぎ澄まされた遣りあい、が私の性に合っている。こんな細い剣一本持つだけで、体格のちがう相手とも互角に戦える余地が生まれるところが面白いと思う。日本ではなぜかまだまだフォイルが中心らしいけど、エペが世界的には主流になりつつあるらしい。そのあたりの流行がどうやってできるのかも調べたら面白そうだ。 1月のレッスンの時間、木曜日の晩9時からというのが、子どもがいると大変でーといったら、寝袋を持ってきて車に寝かせといたら、子どもの小さいときボクはそうやってレッスンしたんだよ。と。騎士道はキビシイ。
by tigress-yuko
| 2005-12-17 06:41
| Fencing
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